台風の暴風域に少しかすめる程度という予報だったのに、蓋を開けてみれば予想以上の暴風に見舞われた7月13日。中止や延期は、考えていませんでした。

強い風の中、駐車場から徒歩10分ほどかかるこの場所まで。これまでお付き合いいただいた企業・個人の皆様、地域の方々を含め、およそ100名もの方にお越しいただきました。
大きなお花やお祝いの品、差し入れまでいただき、ありがたい気持ちでいっぱいに。

心から温かな気持ちで満ち溢れているのに、決定的に大切な人たちがいないことが、やはりすごく寂しかった。家族です。
台風の影響でフライトが欠航し、何度振替便を予約しても叶わなかった来沖。1番見てもらいたかった存在に、見てもらうことができませんでした。

家族にはこれまでの勇姿を。息子には人生の楽しみ方を。その目で見てもらいたかった。何度も諦めかけたこの建築プロジェクトを、最後まで諦めずに実現できたのは、離れて暮らす家族や息子の存在があったからこそです。
来年の1周年祭には、もっとパワーアップした姿で、必ず招待したいと思います。
涙があふれた瞬間
フォトグラファーの私だからこそ企画した、無料の写真撮影会。「WORDVEL」の建築に携わってくださったチームの皆さんを、撮らせていただく場面がありました。

ファインダー越しにその姿を見た瞬間、不意に涙があふれてきました。悲しいのか、嬉しいのか。よくわからない気持ちでした。
土地探しから構想を練りはじめて、約3年。これまでの道のりに感極まり、やっと見たかった光景が、そこには広がっていました。

イベントの最後には、私がフォトグラファーとして独立するきっかけとなった、宮城県南三陸町を旅した時の写真。そして独立してから撮影したスナップ写真を、交互に振り返るスライドショーを上映しました。hacoさんの歌声と、SHOGOさんのDJが、その時間に深みを添えてくれました。

「涙が出るほど感動した」と言ってくださる方が、数多くいらっしゃったことがとても嬉しかったです。
WORDVELという名前に込めた想い
以前、あるディレクターが私の写真を見て、こう言ってくれたことがあります。
「まるで文字なき小説だね。感動した。」
その一言は、今も私の原点です。
写真は、ただ美しく写すためのものではありません。映像も、音楽も、デザインも、アートも——本来、言葉では語りきれない感情を届けるためにあります。人の心を動かすものには、必ず「物語」があるのです。

18歳からフォトグラファーとして活動し、たくさんの人を撮り、たくさんの企業と向き合い、たくさんの人生の節目に立ち会ってきました。その中で、あることに気づきました。

人は「伝え方」で変わるのではない。「見つめ方」で変わる。
人・企業・地域が持つ魅力を見つけ編集し、未来へ届けたい。
それを体現する場所が、WORDVELです。
WORDLESS NOVEL(言葉のない小説)。
文字がなくても、人生を変える1枚の写真。
言葉がなくても、心を震わせる音。
説明できなくても、忘れられない空間。
そんな「感動」が生まれる場所をつくりたい。
それが、WORDVELという名前に込めた想いです。

2015年の創業から11年間、この沖縄という土地に育てていただきました。だからこそ、次はこの場所から恩返しをしていきたいと思います。
これからのWORDVEL
初めてのイベント企画。社員3名で力を合わせて作り上げた、1日でした。慣れないことばかりで、負担をかけたとも思います。この経験を糧に、これからもWORDVELを一緒に育てていってくれたら嬉しいです。
強い風の中、そして遠い駐車場から歩いてまでお越しくださった皆様へ。
本当にありがとうございました。
これからのWORDVELを、どうぞよろしくお願いいたします。
